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8月
 
 夏休みに昆虫採集をして遊んだ思い出のある人も多いのではないでしょうか。なかでもクワガタムシは、カブトムシとともに夏の虫の代表格です。
 クワガタムシの人気は大きく格好のよいハサミにあります。このハサミは、大顎(おおあご)と呼ばれ、雌にはなく雄だけが発達します。大きさや形は遺伝ではなく、幼虫時代に食べたエサの量に関係しています。基本的には、多くのエサを食べて幼虫から成虫になった体の大きな雄ほど大きなあごを持ち、あごが大きくなるほど枝のような突起が加わって格好の良い形になります。
 また、カブトムシは一夏の命ですが、クワガタムシは冬を越すことができます。特にオオクワガタの仲間は、飼育すれば長くて3年くらい生きられます。
 ヒラタクワガタの仲間でも2年くらいと比較的長生きです。
 ただし種類によっては寿命の短いものもあり、ノコギリクワガタやミヤマクワガタの仲間は半年以下しか生きられません。
 夏の時期におけるクワガタムシのエサは、まめに取り替えることが大切です。エサには果物やゼリーがありますが、特に果物は腐りやすいので、残っていても毎日取り替えるようにしましょう。
 果物の種類は水分の多いスイカなどよりリンゴやバナナの方が適しています。水分の多い食べ物を与えると、クワガタの排泄物で飼育ケースが不潔になりやすくまた下痢をして死んでしまうことがあるためです。
 夏を過ごしたあと、気温の下がる10月ごろからオオクワガタ、ヒラタクワガタなどは動きが鈍くなってきます。
 11月になってほとんど動かなくなったら、3月ごろまで10度くらいに気温を保てる所に飼育ケースを置きましょう。クワガタムシは止まり木などの下に潜って越冬します。このとき、空気穴をあけたビニールをフタとケースの間にはさむのがポイントです。クワガタムシは乾燥に弱いため、越冬中も時々水分を与えるなど湿度を保つ必要があります。
 暖かくなって再びクワガタムシが動き出すまで、大切に長生きさせてあげて下さい。
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