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7月
 
 夏の風物詩としてあげられる花にアサガオがあります。東京などでは今月、アサガオ市が開かれるところが多くあります。
 アサガオはもともと南アジア原産の花で、奈良時代に遣唐使がこの種子を持ち帰ったのが国内でのアサガオのはじまりと伝えられています。江戸時代には「変化アサガオ(へんかあさがお)」とよばれる珍しい形のアサガオが大変な人気を集め、今では桜や菊などとともに日本の代表的な花となっています。
 ところで、アサガオはその名前から必ず朝に咲く花だと思っていませんか。アサガオの花は時間をかけて開花しますが、完全に開くのは7月では日の出後の十分に明るくなったころ、8月は夜明けにあわせて、9月は夜が明ける前のまだ暗いころになります。実はアサガオの開花の時期は季節によってかわり、明るくなると花を咲かせる、というわけではないのです。
 身近なアサガオにも不思議な性質が隠れているのです。
 アサガオの花の咲く時間を決めているものは朝日がさす「日の出」ではなく、なんと夜の始まりである日没なのです。アサガオは日没から10時間後に開花します。そのため日の出に遅れて開花をしたり、まだ暗い夜のうちから咲いていたりするのです。
 また、開花時間が早まるのも冬至に向かって日没の時間が早まっていくためです。日没から10時間後というとどのようなころになるのか東京を例に挙げると、7月は、おおよそ夜7時に日没を迎えるので開花は早朝の5時頃になります。日の出から20分くらい過ぎているので、十分に明るいころです。
 しかし、9月は日没が夜6時前なので開花は午前4時前となり、日の出はその1時間以上後になるので、そのころはまだ真っ暗な時間帯です。
 このように、日没が早まっていくことと日の出が遅くなっていくことで、アサガオの開花が朝から徐々に深夜へと移り変わるのです。これから夏休みにアサガオを観察される方はその開花時間についても気にしてみてはどうでしょうか。
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