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4月
 
 4月も下旬に入り、日増しに日差しも強まってきました。冬の間に雪の降り積もった山々でも、次第に雪解けが進んでいます。この雪解けの速さには、その場所の地形が大きく関係して、雪のとけ具合によって、山肌には毎年同じような模様が浮かび上がる所があります。
 このような雪によって作られた絵を「雪形(ゆきがた)」といいます。雪形は、古くから農作業の目安として使われ、種をまくお爺さんの姿や農家を手伝う牛や馬など、農業に関する雪形がたくさん伝えられてきました。
 長野県や新潟県などは地形が複雑で雪も多い地域です。これらの地域では、その年々によって気温や雪が量は大きく違ってくるため、一般的な農事暦を使うよりも、気温の変化とともに現れる雪形を田植えの準備などの目安としたほうが有効だったのです。
 雪形は、雪のとけた山肌が黒い絵として見える「ネガ型」と白い雪が残って絵になる「ポジ型」があります。例えば、新潟県の妙高山(みょうこうやま)では、「跳ね馬」と呼ばれる馬が跳ねたような姿が現れ、これは雪のない所が馬の形になっている「ネガ型」です。
 一方、白馬乗鞍岳(はくばのりくらだけ)にはニワトリの雪形があり、こちらは「ポジ型」になります。また、中にはネガとポジの両方をあわせもつ雪形もあります。
 雪形は古くから伝承されてきた雪国の生活の知恵で、最近では観光のひとつとしても有名になってきました。言い伝えにはない、新しい雪形の発見もたくさん報告されています。皆さんも残雪の残る春の雪山を眺めて、自分だけの雪形を見つけてみてはいかかでしょうか。
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