サクラ前線は順調に北上を続け、もうすぐ東北北部でもお花見が楽しめる時期になります。そして、華やかさではサクラに劣るもののウメの花も東北地方で楽しめるようになります。
「ウメは咲いたか、サクラはまだか」というように、東日本や西日本ではウメが早春の訪れを告げ、サクラが春も本番になったことを教えてくれます。
特に九州や四国では、冬の1月のうちからウメが開花し、サクラが開花するのはずっと遅れて3月になります。しかし、その差は北の地方へ行くほど小さくなり、札幌ではウメとサクラの開花日の平年は5月5日と同じなのです。
ウメは開花するときの気温に南北でさほど差がないのに対し、サクラは北へ行くほど低い気温でも開花する傾向があり、サクラ開花前線の北上するスピードが速いため、北海道ではサクラ前線がウメの開花前線に追いついてしまうのです。
美しいものや風情あるものが並び競っている様を「梅と桜」というように、北日本などではまさにウメとサクラがともに咲くぜいたくな花見ができるのです。 |
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北海道は本州などのより南の地方と気候に違いがあるため動物や植物の種類も独特のものが多く、サクラの種類についても例外ではありません。
北海道ではソメイヨシノのほかに、通常のヤマザクラより花や葉が大きいオオヤマザクラとよばれるサクラが多く見られます。そして気象台が観測しているサクラの種類も、北海道ではこの品種が主流になっています。
オオヤマザクラは東北地方や中部地方の高地にも分布しますが、北海道を中心に多く見られるため、エゾヤマザクラともよばれています。また、花が紫がかった赤い色をしているため、ベニヤマザクラとよぶこともあります。
サクラが開花してから満開になるまでの期間は、西日本と東日本のほとんどで約1週間、東北、北陸、甲信地方で5日前後、北海道に至ってはおよそ3日から4日と短くなります。
例年、サクラの咲くこの時期、北海道はサクラのほかにもウメやタンポポなどの花が咲き誇り、ウグイスが鳴いてモンシロチョウが舞うようになるので、周囲の自然から誰しも春の訪れを感じられます。
北国の春は一気にやってきて、景色は百花繚乱(ひゃっかりょうらん)の華やかな景色へと一変するのですね。 |