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11月
 
 銀杏(イチョウ)の黄葉は北日本で見ごろをむかえ、東日本から西日本でもだんだんと色づき始める時期になってきました。
 イチョウは、日本全国で見ることのできる大変身近な樹木です。このイチョウは、およそ2億5千万年前に地球上に現れ、1億5千万年前の中生代ジュラ紀、恐竜のいた時代に最盛期を迎えた、学術上貴重な「生きた化石」でもあるのです。
 また、イチョウは他に似たような仲間のいない一属一種であることも、イチョウをさらに特別な存在にしています。
 ところで、イチョウは漢字で「銀」に「杏(あんず)」と書くのが一般的ですが、「公孫樹」と書いて表すこともあります。「公」は祖父の意味で、祖父が種をまいても、実がなるのは孫の代になることからこの名前がつけられたと言われています。一本のイチョウの木が大きくなるには、それだけ長い年月がかかることを示しています。ただし、イチョウがこの世に現れてからの長い歴史に比べれば、ほんのわずかな時間なのかもしれませんね。
 イチョウの黄葉は、景色を鮮やかな黄色で彩るとても美しいものですが、もう一つ、ギンナンを実らせることでも私達を喜ばせてくれます。
 ギンナンは、古くからせき止めの効果があるといわれて食べられてきました。また、大量のカリウムを含んでいることから高血圧を予防する漢方薬としてや、良質のタンパク質を含んでいることから強壮剤としても、もちいられてきました。
 ただし、一度にたくさんの量を食べると中毒症状が出るので注意しなくてはいけません。この時期はギンナン拾いに出かける方も多いことでしょうが、ギンナンに直接肌が触れると、アレルギー性皮膚炎を引き起こすことがあります。
 そのため、ギンナン拾いには手袋を用意するとよいでしょう。秋に地面に落ちたギンナンの香りはあまり好まれるものではありませんが、調理されたギンナンは季節を感じさせてくれるおいしい食材ですし、薬としてもいろいろな効能を持っています。イチョウの黄葉を楽しみつつ、ギンナン拾いをしてみてはいかがでしょうか。
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