各地ともに徐々に春らしさが増してきていますが、まだまだ多くのゲレンデでスキーを楽しむことができます。しかし春スキーの一番の大敵は日差しです。
紫外線は地表面にあたるとその何割かは反射されて再び大気中に放射されます。この反射率は地表面の状態によって異なりますが雪(とくに新雪)は実に8割以上もの紫外線を反射するのです。
このため、ゲレンデでは雪面からの紫外線の照り返しが強まります。また標高の高いスキー場は、平地よりも紫外線の量が多くなっています。
これは、紫外線が大気圏に突入してから地表面に到達するまでの距離が短く、空気中で散乱したり、吸収される量が少なくなるため、標高が100メートル上がるごとに紫外線は1・3パーセントずつ増加するのです。このようにゲレンデなど雪山では、平地にいるよりも非常に多い紫外線を浴びることになるのです。
とくに春は冬と比べて紫外線が強まっています。春スキーに出かけられる方は、紫外線に対してしっかりと対策をとらなくてはなりません。 |
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春スキーなどでの紫外線の影響を避けるには、しっかりと自己防衛することが重要です。
雪焼けの防止には日焼け止めクリームを塗りましょう。日焼け止めクリームには「SPF」や「PA」の表示がされています。SPFは、肌に炎症を起こす紫外線であるUV−B(ユーブイビー)を防ぐ「時間」の目安を表したもので、一方PAは、肌を黒くする紫外線であるUV−A(ユーブイエー)を減らす「割合」を表したものです。
スキーの場合、日焼け止めクリームは、SPFは30以上、PAは+++のような効果の高いものを選び、こまめに塗り直すようにしましょう。また、平地の場合は上からの紫外線だけに気をつければいいのですが、ゲレンデでは照り返しにもしっかりと対処する必要があります。
このため、鼻の下やあごの下は忘れずに、髪の短い人は耳や首の後ろにも塗るようにして下さい。そして、目は紫外線をカットするサングラスやゴーグルを身に付けることで紫外線から守ることができます。
ただ、サングラスの中には色が付いているだけで紫外線をカットしないものもありますので選ぶ時に注意が必要です。青空の下でのスキーは非常に爽快ですが、紫外線という大敵がいつもいることを忘れずに。 |