
●東の星座がだいぶ天頂(てんちょう)に上がってきます。上の図では下半身しか出ていませんが、天頂近くにあるのがヘルクレス座です。その東側にはこと座があり、
ひときわ青白く輝く1等星ベガが目印です。こと座の琴(こと)は、ギリシャ神話のなかで、名手オルフェウスが父アポロンから授(さず)けられた竪琴(たてごと)をあらわしています。
●7月といえば7日が七夕です。七夕伝説の織女星(しょくじょせい)(織り姫(おりひめ))はベガのことで、牽牛星(けんぎゅうせい)(彦星(ひこぼし))は「南の空」のほうにあるわし座のアルタイルです。
その2つの星の間に、天の川が流れています。織り姫と彦星は年に1度だけ、天の川を渡ってのデートをするわけですね。
ロマンチックな話ですが、実際はこれら2つの星の距離はおよそ15光年(こうねん)あります。つまり、ベガからアルタイルに向けて移動したとしても光の速さで15年もかかってしまいます。
夜空だと、ほんの僅(わず)かな距離に見えますが、実際はたいへんな距離なのです。
●ベガとアルタイルの近くにもうひとつ明るい星がありますが、これがはくちょう座のデネブです。これら3つの星を使ってできあがる大きな三角形を
「夏の大三角(だいさんかく)」といいます。非常に目立つので、すぐに見つけることができるでしょう。
また、ベガとアルタイルは天の川の川岸に、デネブは天の川の中にあるので、天の川を探すひとつの目印にもなります。
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